おひさまのかたち

日々つれづれ。剣道・読み語りなど

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春の雨

下書き保存のつもりで公開してました・・・。
もうそのまんまあげちゃうもん…。

 数日前は我乍らだいぶ凹んでおりましたな。
少し、息子も心配から手が離れて、自分も目標にしていたものがなくなって、
仕事も大きな変革があって、というのが続いて少し疲れておったのかな。

 『或る女』(有島武郎)はまだ読んでいますよ。
独歩さんの短編に比べると、文庫にすると2冊分ほどな事もあって、
なかなか読み終わりませんけれども。
まあ不倫駆け落ち話だし、ちっともいい話には進んで行かんのですけれども。
強気で他人のゴシップ的噂話を跳ね返していく所とか、
身体に深々と迫る病に神経の方が尖っていく様とか、
自分の根幹に関わる問題でちょっと不安が先走ると、
ごろごろと不安を通り越して、
誰かに対する憎悪を持たないと自分のバランスが取れなくなるところだとか、凄いリアル。

それから、これは独歩さんの最初の奥さん・佐々城信子がモデルで、という話は聞き知っていたものの、
そんなあからさまに、と思っていたのだけれど、ホントあからさまだった。
知らない人でも誰の事言っているのかばれてしまうような克明さ。
独歩さんがモデルになったキャラが木部孤笻(きべこきょう)という名で出てくるんですが、
変った名前使うなあ、と思っていたのですよ。
木部、は国木田、のもじり、
孤は独と似た意味の漢字、
笻、ってあんまり見たことない字だなあと思っていたのですが、「竹の杖」を表す漢字なのだとか。
独歩さん、このお信さんとのデートで、銀座でおしゃれ用に竹のステッキを購入していてですな、
別れた後でも散歩の度にこれを持ち歩いていたそうなのですよ。
有島氏、どんだけ独歩さん好きなんだ・・・。

| 近況。 | 23:08 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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いい天気。

 この所、「駄目だ駄目だ」とか「疲れてるなあ」とか
独語していることが多くて、よろしくないですな。
仕事でも私生活でも、色々気が抜けまくったポカをフォローして貰うことが多くて、
どうにも「こんなんじゃ駄目だ」に拍車をかけているのですけれども。
もうちょっと踏み込んで落ち着いて考えれば分かりそうなものを、何焦っているんだろうな。
どことなく四散しそうな気力を辛うじて紐つけて繋いでいる感じですよ。

 坐る方は今まで100だった呼吸数を50にして、
それを集中して(引き伸ばして)坐るようにしていますが、
半々で上手くいったり行かなかったりだな。
この間恒例の、新・高校生たちが新しい制服を着て
道場に来て一緒に写真を撮ったのだけれど、
私だけあごが上がっている。
呼吸の苦しい金魚のようではないか。
うぬう。

 新高校生の一人は、私が新人指導を担当した時の最初の子で、
当時年中さんでした。感慨深かったですよ。
一緒に入った親友がお引越しで辞めた時と、
中学でテニス部に入った時と、2度程
「もうこれっきりになっちゃうのかな…」とか
思ったんですが、つかづ離れず、結局11年以上の付き合いになるんだもんねえ。
子どもは10年かかって一教育だねえ。

 富士美術館の河鍋暁斎・暁翠伝、行って来ましたよ。
親子で手の形や感性が似ているからなのか、画題も画質も似ているんですよ。
「暁斎先生ってこんなお能の絵も描くんだ!」と思ったら
娘の暁翠さんの絵だったり、
下書だけ暁斎が描いたものを暁翠が清書していたり。
暁翠さんの研究誌を買いましたよ。
(今回の美術展の図録もあったけれど、こっちの方が絵が大きかったので)
自ら「狩野派」を自任していただけあって、全体に絵が上品。
私は暁斎先生の「放屁合戦」とか下絵も描かない日記の、
ざらっと気の抜けた絵が好きなので、ちょっと方向性は違うのだけれど、
これはこれで面白かったですよ。
…そういえばコンドル先生も気の抜けた系の絵は引き継がなかったですな。

「文読む美人!?」
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| 近況。 | 15:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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桜花名も無き山に

 有島武郎の『或る女』、予想よりずっと面白いし読み易いんですが、
なかなか進みませぬ。
独歩さんが短編だったのに2段組長編が地味に効いているのかしらん。

 やっと坐禅会に昇段のご挨拶に行けましたよ。
今回一番世話になったと思っているのになかなか行けなかったので、ちとすっきりしました。
最近、以前目標にしていた呼吸100で30分、というのに
思ったより楽に度々届くようになってきたのですが、
そうしたら質が下がってきた気がする。
どこか安心しているのか上手く集中していない。
呼吸数を減らしてみるかなあ。

 漫画を描いていた頃は、一本描き上がるごとに大掃除をする癖があったのですが、
描かなくなったらどのタイミングで掃除をしたもんだか読めずに溜まり続けることに。
いやさ、掃除機位はかけているんだけれども。
この時期猫毛スゴイし。

 まああと具体的に、買った本を入れる場所に困り始めたのですな。
自分だけの部分では無い、息子の学校関係資料の処分とか、
そういうのは思ったよりさくさく進むのだけれど、本旨であるところの
自分の机周りが片付かない。
取り敢えずもう、出すだけ出して、猫毛と埃吸って拭いて、それだけでいいから終わりに
…の、「出した」時点で力尽きて、しまう気力がないので
より片付かない感じになっております、今日この頃。
画材ももうな、仕舞い込んじゃってもいい気もするしな。
買って、開けてもいない分度器を捨てるのも勿体無いとか思っちゃうんだけども。

こうやって、使ってもいないものに囲まれているのを見ると、
自分はこれから何をしたいんだろうなあ。

 まあ、まずは週末に富士美術館の河鍋暁斎・暁翠展に行ってきますよ。


 桜花名も無き山に咲き出でて
 ゆかしさまさる鶯のこゑ
    (国木田独歩)

| 近況。 | 18:44 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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弥生のまとめ

 後輩が大学が決まったというので報告に来ました。
久しぶり過ぎて心許なく後ろをうろうろしているので、
竹刀を一本渡したら水を得た魚の如くぶんぶん振っているので、
折角だから切り返しだけ受けました。
実に縁起のいい切り返しを受けさせて頂いたよ、嬉しいねえ。

 ゲームの文アルで有島武郎の『或る女』が出てきたので読み始めました。
葉子さん、冒頭から飛ばしているねえ。
非常に高慢で我儘な女として書かれているという話だったのですが、
いやいやどうして。波乱万丈の中を自分を失わずに生きようとする姿勢は悪くないですよ。
今の所はね。


3月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:1815

週刊ニッポンの国宝100 21 風信帖/迎賓館赤坂離宮[分冊百科] (2018年2/20号)週刊ニッポンの国宝100 21 風信帖/迎賓館赤坂離宮[分冊百科] (2018年2/20号)
書は、その文字自体の読解も時代を経ると困難な所が難しいのだが、その書体の採用にどういう意味があるのか説明されている所が少ないのが残念。
迎賓館については、どれも実に素晴らしい写真の採用が嬉しい。
迎賓館の関連年表の冒頭に「ジョサイア・コンドル来日」とあるのがいいじゃないか!
その後もコンドル先生の扱いが良くて嬉しいが、もうちっと東熊本人の人物像を紹介しても良かった気が。
読了日:03月05日 著者:


虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
うーん…。ゼロ年代SFは、
生きることに対する愛とか熱意をこそげ落としても
なお有る気力、が面白いんだろうけれど、
その分悲哀も削られているようで物足りない気がした。
他の方の感想を見ると絶賛の嵐なので、
私の読み取りが足りないんだろうなあ。
色々深読みしすぎた。
『ハーモニー』に入るかどうかはまだ思案中。
大勢が読んでいる本を読むと、反応があるのは面白い。
読了日:03月09日 著者:伊藤 計劃


砂の器〈上〉 (新潮文庫)砂の器〈上〉 (新潮文庫)
100de名著での紹介が面白かったので読み始めたら止まらない感じ。
ミステリー好きの上司曰く「ミステリー界の5本の指にはいる名作だ」。納得。
世界観、文化・社会の広がりといい、広域に跨る事に舌を巻く。下巻楽しみ。
読了日:03月17日 著者:松本 清張


砂の器〈下〉 (新潮文庫)砂の器〈下〉 (新潮文庫)
面白かった。「100分de名著」を見たので犯人は分かっていたのだが、それでもどういう展開になるのかずっとはらはらして読めた。今西刑事の人柄がいい。昨今のすぐ内部の裏切りに話が進む警察モノより、時代が生む悲劇を丁寧に拾い上げている具合が社会の弱者に寄り添っている感じがして、筆者の視線があたたかい。
後半、長文の事件解説が入るのだが、あまり苦にならなかった。
あっけない終わり方も潔くていい。
読了日:03月20日 著者:松本 清張


ゴールデンカムイ 13 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 13 (ヤングジャンプコミックス)
相変わらずの面白さ。「闇鍋ウェスタン」が、今回本当に「闇鍋」だった。
アシリパさん、どこで杉本を判別しているの…?大きく話が展開していく所。今後も楽しみ。
読了日:03月21日 著者:野田 サトル


死後 死後
文アル読書会。
まー、何とあっけらかんとした!死の前年に書かれたものだそうだが、『病床六尺』がおいしい食べ物と弟子達との交流の楽しさを書いているように、自分の死と棺桶の話をして居乍ら、とかく楽しそうで明るいのだ。
7年の病苦を笑いに変えるこの強さは驚愕である。
読了日:03月22日 著者:正岡子規


NHK歴史への招待〈第16巻〉剣客の時代 (新コンパクト・シリーズ)NHK歴史への招待〈第16巻〉剣客の時代 (新コンパクト・シリーズ)
取り上げられている主な項目は以下。塚原卜伝、寛永御前試合、千葉周作、榊原健吉。
時代小説の虚から事実を掘り出そうと検証する本書。
後半の榊原健吉について、特に静岡時代についての史料・伝記は非常に手に入りにくいので有難かった。
但し、出典・信憑性は限りなく不明。卜伝についても剣道経験者が現在の剣道と引き比べて語っている所が面白い。
読了日:03月23日 著者:


コンドル博士遺作集コンドル博士遺作集
コンドル先生の資料を読んでいると、必ずといっていいほどこの本の話が出てくる。
だが非売品で、稀少古書で、見ることは叶わないだろうと思っていた。
それが見られるなんて!デジタル国会図書館凄い。
現存しない建物のバリエーションが素晴らしい。
93コマに暁斎先生の額が出てくる。それも嬉しい。
読了日:03月28日 著者:コンドル博士記念表彰会

ザ・グレイ [DVD]
少し前に『狼に冬なし』(岩波少年文庫)を読んでいたので、雪原での狼の遠吠えは非常に恐ろしさを感じた。
眼に見える敵として狼が描かれているが、本当に怖いのは、自然の中に置かれた人間の無力さだ。
もっと生きたい人が死に、最も死にたいと思っていた人が生き残って行く皮肉。
他の人の評価が非常に低いのが不思議だが、私はとても面白かった。
(後日、『狼に冬なし』の翻訳が多喜二の盟友・中野重治だったことに気が付いてびっくりする。)
観了日:03月22日

あと、途中で『ちはやふる』の下の句見てます。
それなりに面白かった。
(ワタクシ一押しの原田先生が尺の都合上端折られているのでね、仕方ないんだけれども。)

それから、この間のドラマ『アンナチュラル』が大層面白かったです。
中堂先生役の井浦さんが荒っぽくて尖ってて、
物腰柔らかでゆったりした日曜美術館の井浦さんと正反対な印象な所がギャップ萌えでした。
素敵過ぎる。
これからの日曜日、何を楽しみにしたらよいのだ。
夫の意見で、同じ脚本家の作だという『逃げるは恥だが役に立つ』を今頃見始めましたよ。
第二話、田山花袋やんけ!『蒲団』やんけ!!
ガッキーがヒロインだと思っていましたが、源さんの方だったんですね。
少女マンガよろしく、所々今時そんな高級感あるかーい!と思う所もありますが
貧乏人の僻みね、ドラマなんだからそれもよしとして、お話はなかなか面白いですよ。

 さあ、新生活だ。
呑み込まれないように、淡々と坐りませうぞ。

| 読書録 | 17:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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鼻唄の結果。

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 先日の昇段審査で、五段を頂きました。
「貢いだね!」とある先生に笑われましたけれど、まあもっとかかると内心思っていたので
まだマシなんじゃい。

 前回(去年)、受審した時はもう本当に倒れるまで稽古していて受からず、
今回、介護というか付き添いし乍ら、殆ど稽古できずに合格で、
まあ審査って水物とはよく言ったものですな。
「私、稽古しない方がいいんじゃない?」と言ったら、
補習塾の先生を長く務めて、「子どもに《馬鹿》と言ってはいけませんよ」、と常々言われる先生に
「馬鹿!」と言われました、ええ。

 今だから言っちゃいますけどね。
実技の1次試験に合格したら気が抜けまくって、
2次の形でぼろくそ間違いましたよ。
私が!!
形で間違うとかまずやらんのですけども。

「これから審判もっと増えますね」とか言われましたが、
審判やるために昇段した訳でないのでこれ以上は増やしませんよ。
というか子どもの試合はもっと減らせ。
子どもの「道」の指導をもっとやりたいんよ。

 さておき、もうこの為にあちこちあちこち出稽古通わせて頂きました。
複数回通わせて頂いた所はご連絡入れたりもしていますが、足りていません。
お世話になりました。有難うございました。

・・・鼻唄、鼻唄。

| 剣道 | 21:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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悲と喜 こもごも。

 息子の就職がやっと決まりました。 
社長さんが直々に面接して下さって、障碍があっても気にしないって。
本当に有難いことです。
長期入院後、出席日数と単位ぎりぎりだった学校も
あとは「新聞に載るような悪いこと」でもしない限り卒業できるという話だし。
そんでもって、日本脳炎の予防接種を終えてきました。
母子手帳の最後の欄が埋まった。
なんかこう、親としての仕事が次々終わっていくなあ。

やらなきゃいけないことは沢山あるんですが(確定申告とか)、
可愛がっていた子が道場を離れる、という話を聞いたり、
創作的生産能力の欠如が目の当たりになったり、
休止していた自分の進退を大きく考えなくてはいけない時期に来て、
なんかこう、自らの必要性がよく分からなくなっている昨今ですよ。
そんなことより、学科審査の清書とか確定申告とか、
締め切りの迫っていることはあるんですが。
確定申告とかー!

 ゲーム「文豪とアルケミスト」のイベントに一般参加で行ってきました。
2次創作オンリーイベ参加なんて20年ぶりぐらいだよ。
皆さん、おしゃれですなあ。
出る人も描くものも。
20年前に『銀英伝』のイベスタッフをやったことがあるんですが、
原作からして男性参加が半分以上だったので、
右も左もキラキラした女性ばっかり、っていうのはなかなか衝撃でした。
少し前にピクシブで2作程文アルネタを描いたものを上げたんですが、
私だけぼこん、と凹むように地味なんだよな。
私の描くものって、昔から言われていたけど、華がないの。
ああいうの、どうやって身に着けるんでしょうなあ。
ゲームの独歩さんのコスプレした人に本を手渡して貰えて、
ちょっとどきどきする私。
そうか、そういう為にコスって大事なのか。

 その後、独歩さん推しの人たちとお茶してきました。
まあ当然のように私だけ10以上年長者でしたぜ。
 普段、「国木田独歩って知ってます?」って訊くと、
大概3秒位待ってから「教科書に載ってた」みたいな反応が殆どなので、
そういう説明無しに「独歩さんいいよねー!」って話せるのは楽しかったですよ。
まあ、ゲームやってる人が全作読破している訳でもないので、
(私もまだ独歩さん全作読破した訳でもないし)
ゲームと声優さんの話には付いて行けないくせに、
やたらどの文壇話にも喰い付く私は
やっぱりちょっと変人に思われたみたいですが、その位は仕方あんめエよ。

| 近況。 | 17:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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如月の読書

 ちょっと気持ちがめり込んでいる時にうっかりHTMLを触ったら、
アホな修正をしてしまったようで、再修正できていません。
トップ頁の更新はもうちっとお待ち下さいませ。

2月の読書
読んだ本の数:10
読んだページ数:1255

外天楼 (KCデラックス)外天楼 (KCデラックス)
最初から、アイスの子がずっと通して出ているな、とは思っていた。こういう展開になるとは。短編連作の名手だな。個人的には、落ちにもう少し温かみが欲しかった。
読了日:02月01日 著者:石黒 正数


くつやの まるちん (国際版絵本)くつやの まるちん (国際版絵本)
トルストイ原作。色味といい、暖かい絵本。子どもに言葉が易しいので分かり易い所も悪くない。少々末法臭い感はある。
読了日:02月01日 著者:かすや 昌宏,渡 洋子


独歩手記独歩手記
これは読みづらかった…。独歩さんが亡くなってから編集で出されたものだからもあるだろうが、どこに向かって書かれたものだかよく分からない。確かに読めば国木田独歩の文以外の何者でもないのだが、前半は特に逡巡と戸惑いと落ちの付かない思索の渦中にあって振り回される感じだ。
後半・感想断片からは国木田作品の断片が垣間見える。
96コマの「あゝ不思議だ、~」はそのまま私の大好きな『悪魔』の一説だ。
読了日:02月05日 著者:国木田 独歩


氷菓 (角川文庫)氷菓 (角川文庫)
主人公が今時の学生っぽいと言おうか、無理にでも淡白に生きようとしている印象を感じる。もうちょっと熱が欲しいなあ。簡単に済む所を回りくどくし過ぎる為か、「氷菓」の意味もそこまで響かなかったのが残念。キャラクターとしてはお姉さんがいい。
私の読む本は、登録者数・感想を書く人が滅多にいないものばかりなので、この程度の感想で「いいね」が沢山付いて(それでも二桁いったぐらいだが)共感されるとむしろびくびくした次第。
読了日:02月06日 著者:米澤 穂信


星空の話 (福音館の科学シリーズ)星空の話 (福音館の科学シリーズ)
本の構成がいい。淡々と夜が更け、星空が広がり、お話の世界へ繋がり、また現実の世界へ戻ってくる。プラネタリウムを見るような楽しい絵本。
読了日:02月06日 著者:関口 シュン


こちらの 朗読 より 
大層面白かった。途中からオチは見えたのだが、それでもその持って行き方というか、謎と怪しげな空気の中で明かされていく素性の具合がとても不思議な感じがして面白かった。
視聴日:02月07日 



瓶詰地獄瓶詰地獄
初夢野久作。
時系列を瓶の開封に任せる事によって掻き混ぜている手法は実に面白い。手紙の発見報告からの展開もとても面白い。
読了日:02月14日 著者:夢野久作

ノリが良くて見易い。中村監督の映画は家族で見られる娯楽映画な所がイイ。

視聴日:02月14日 著者 :
原作・和田竜、監督・中村義洋




ビリービンとロシア絵本の黄金時代 (ToBi selection)ビリービンとロシア絵本の黄金時代 (ToBi selection)
購入、再読。
以前、『靴屋のミハエル』を描いていた時に参考にした本。この時代のロシア絵画は、日本の明治・大正期の小説の挿絵によく似ていていい。
読了日:02月15日 著者:田中友子


草野心平詩集 (新潮文庫 く 3-1)草野心平詩集 (新潮文庫 く 3-1)
良かった。草野心平は天才だな。これは音にして読むのがいい。「ごびらつふの独白」とか「誕生祭」とか、蛙語を音読したものが聞きたくなる。個人的には、「大ガラスの下」とか「わが抒情詩」「私は信じ私は待つ」「阿蘇山」「ぱつぷくどん」とかが好き。
心平本は、もっと再版されて読みやすくなればいいのに。
読了日:02月15日 著者:草野 心平

著者 :
バンダイビジュアル
出演・松田龍平、柄本明、他

展開が緩慢で、切れが悪い。背景となる島は素晴らしいが、キャラクターの面白い設定を生かしきれていない感じで勿体無かった。出演陣はどれも名演。
視聴日:02月16日 



龍土会の記 (青空文庫)龍土会の記 (青空文庫)
つらつらとその当時のことが書かれたもの。龍土会については、あまり人物像や談義が書かれていることが少ないので、その場に居た人から描かれる証言は貴重で面白かった。
(「龍土会」は独歩さんが企画した、自然主義文学者を中心とした飲み会。)
読了日:02月19日 著者:蒲原有明

著者 : 角川映画
もっと重苦しい、散漫な窮屈感を想像していたのだが違った。テンポが速く、ずっと現代的だった。
主演の市川雷蔵は島崎藤村を思わせる風貌で、小説家の先生は印象強くその奥方共々素晴らしかった。また、雪国の陰影がモノクロ画像で描かれるのも、色が付いているより邪魔なものがなくてより際立って社会や世間を描くのに印象的で良かった。

原作・島崎藤村、監督・市川昆、主演・市川雷蔵 視聴日:02月20日


独房・党生活者 (岩波文庫)独房・党生活者 (岩波文庫)
『独房』…もっと暗い、重苦しい話だと思っていた。明るく朗らかで、自分の信念に負けずに生きる強さを感じる。多喜二はきっと男にも女にもモテたろう。
『党生活者』…社会の戦争への傾倒や、生活の貧困度が増していく具合と共に、佐々木の生きることへの偏りと窮屈さが顕著になってくる。貧困と労働者への戦いと言い乍ら、笠原への経済的・物質的依存が高まっている。折しも、今日の折々の言葉は金子光春の「自身の業の重み」についての話だった。
労働組合やストライキの行使など、彼らの社会闘争の上に、今の生活があることも事実なのだ。
読了日:02月22日 著者:小林 多喜二

著者 :角川エンタテインメント
私にとって黒澤明作品は今の所、大当たりか大外れしかない。これは外した方。
百閒先生の一風変った特異さが描かれるのはよしとして、何故そこに教え子たちが惹かれ、何くれとなく一生貢いで付いていったのか、その魅力と吸引力が全く伝わらない。戦時中に背広を着て肉を食える階級の人たちの馴れ合いにしか見えなかった。残念。
監督・黒澤明、 視聴日:02月22日

| 読書録 | 15:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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本物を見に

 初~三段の審査がありまして、その前日、受審予定の子達と稽古をしてきました。
基本打ちの所は、「やっぱり、こうやって見ると君の打ちは綺麗だなあ」と
先生に褒めて頂きまして、嬉しくなったその途端、打ちがぶれるぶれる。
・・・それが駄目だっつーのに!
自分的には、相面(双方同時に面を打つ)の稽古になると、
この所の打突率の低さが気になって自信がない。
そうすっと打った後に自信がないのが「見えるよ!」と注意されました。
だからそこで気持ちがぶれるのが!
・・・「鼻歌の余裕」、「鼻歌の余裕」。


 以前から、坐るのに呼吸100で30分、というのをなんとなく目標にしていました。
(範士九段楢崎先生は30分で呼吸40とかおっしゃっていたんですが、
まあそういう宇宙人的なのはちと置いといてさ。)
最近、調子がいいとそれに近くなってきました。
坐るのは毎日やれ、って言われるんですが(←小川忠太郎が本の中で言うの)
前日に理由つけてサボると、翌日伸びないんだな。
気が散って上手く行かなくても何でもいいから、
坐る時間を作ろうとするのが大事みたいですよ。
この間自己ベスト・28分というのを出して、「おお!」と思うと、
翌日は欲が出たり気が散って全然駄目。
・・・だから「鼻歌の余裕」ー!

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(国木田独歩『病床録』)

 翌日、昇段審査に付き添いで行ってきました。
こういうのって大概係員で仕事しているので、付き添い・見学だけって珍しくてちと楽しかった。
隣に居た方が元保母さんで、気が合って散々お喋りして来たんですが、
その方の子どもは初段を受けに来ていて、お母さんは剣道未経験者。
中学の部活で顧問の先生も未経験者なので、
先輩が後輩に教える、というかたちで剣道を学んでいるそうです。
だから、剣道の最高段位は三段だと思っていたそうです。
その子の審査は筆記は見ていないんで分からないですが、
私の見立てでは合格だったと思います。まっすぐ身体を前に出してよく面を打っていました。
ただそういう状況なので、なかなか試合に勝てないのを悩んでおられました。
試合なんて学生の間だけのことだし、私は剣道に試合は不要だと思っている人なんで、
全然気にしなくていいと思うんだけど、
でももっと上とか本物を見られたらいいなあ、とは思ったのでした。
初段を合格できるように指導してくれた先輩が偽モノ、って訳じゃないんだけど、
もっとずっと上とか、本物って、別物に見えるし、別物になることがままある。
しょっちゅう本物、って訳には行かないでしょうけれど、
若い内に本物を見ておくと、経験しておくと、世界が広がるんだよね。
剣道だけじゃなくてさ、芸術でも文献でも社会でも。

うちの子供たちは、病後リハビリ中の1人を除いて全員各段に合格しましたよ。

 テレビのかりそめ天国ってので剣道やっていたそうです。
二段の人が八段に挑戦するの。
テレビだからお笑いにまとめていたけれど、
上を目指してかかっていこうとする姿勢がいいじゃないか。
私も二段の頃に、当時まだ八段でいらした森島建夫先生に稽古して頂いて、
大層感動したもんだ。

| 剣道 | 12:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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