おひさまのかたち

日々つれづれ。剣道・読み語りなど

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明日と同じ昨日

 インドでは「所有」の概念が薄いそうで、
「私は本を持っている」ではなく、「私の近くに本がある」というそうだ。
ヒンディー語では「明日」と「昨日」が同じ単語なのだそうだ。
「今日」以外はどちらも大差ないんだろう。

 私の体の中には、
意味も分からず溜め込んだ言葉が数限りなく入っていて、
或る時突然ぽかっと顔を出す。
「五蘊皆空(ごうんかいくう)」もそれだ。
「色受想行識」って、なにさ?って思ってたんだけど、
それ、この間目の前で見た。

 おなかの中で、ごうんごうんと洗濯機が回っている感じで、
どれも流れて今に当てはまらない。
うまく言葉になんないな。

 まあ、週末に病院住まいしていた息子が帰ってきますよ。

| 未分類 | 20:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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「我」と「私」

 右下のブログパーツに読書メーターの窓があったのですが、
機能整備中のため更新停止だそうですので、一旦削除しましたよ。
(何でいつになっても更新されないんだろうと思っておりましたよ、気づけ私。)
興味がおありでしたら、下の「リンク」から飛べます。

 まだぽつぽつと『独歩病床録』を読んでおるのですが、
今は芸術論のくだりでね、この作品を書いた時はどうだとか、
そんな話が出てくるので、短編集を片端から読み返しています。
そんなんでなかなか進みませんよ。はっはっは。
昔何言ってるのか分からなかった『牛肉と馬鈴薯』とか、なかなかいいねえ。

 100分de名著が、今月は『維摩経』になりましてな。
前回の『三国志』は、丁度うちの子どもが『妖怪ウォッチ三国志』なるものが面白くてねえ、
なんて剣道ノートで言っていた後だったので、これを機会にと再挑戦。
もともと三国志は何度挑戦しても挫折していたのですが、
講師の先生が面白くてですな、とても分かり易かった。
ところが番組を聴いて、ほうほうなるほど。などと思って、テキストを閉じると、途端に端から抜けている。
どうにも性に合わないようですな。
漢字が多くて人の名前と事象がなかなか覚えらんないんだ。

 さて今月の『維摩経』。
少し前の道元和尚の『正法眼蔵』なんてのは難しくって、
とてもじゃないが稽古帰りの呆けた頭で理解できないので諦めておりました。
まあ今回は稽古を休んでおりますからもありましょうが、
今まで読んだ色んなものの再確認をしているようでありますよ。

 水は水であって、それが在り難かったり、怖いものであったり、厭なものであったりするのは、
つまりはそこに余計な自分があるからだと。
自分の感情がそこに映っているだけのことだと云う。
 忠太郎先生が、
自分を映すのは「鏡(かがみ)」だ、そこから「が(我)」を取ってごらん、残ったものが世界だよ」
というようなことをどこかで書いておられたが、それとおんなじことだと思った。

 『維摩経』は、固まった意識を何度でも打ち砕いて突き崩して、考え直せ、というのが
究極的に訴えたいことなんだそうな。
それは、出来た構えを何度も直して、もう立ち方から着装から全部見直して、っていう
剣道の昇段審査に向かう姿勢と似ている。

 座禅の先生がこの所ブログ書いていらして、
今暫く通えないので代わりに毎回楽しみに読んでいるんだけれども、
「私利私欲」という話が出てくる。
「私利私欲」というのと、「我」は似ているように思う。
では、どこまでが「我」で「私利私欲」なのだろうと考える。

子どもの命が繋がれ、と願うのは私欲だろうか?
誰かに使うかもしれなかった薬を使うことは私利ではなかったか?
止まった呼吸を人工的につなげたのは理法に反するエゴだったろうか?

でも私は、他に欲を持たないあの呼吸こそが「生きる」ということに見えたのだ。

呼吸をするこの体は他の生き物を殺して食し、次の世代を育てることで繋がる。
それは欲で利でないのか?
それは「私」か「我」か?

「僕の知人にこう言った人があります。《吾とはなんぞや》
なんちょう馬鹿な問いを発して自ら苦しむものがあるか到底知れない・・・。
僕の願いは寧ろ、どうにかしてこの問いを心から発したいのであります。」
  (国木田独歩『牛肉と馬鈴薯』より)

| 面白かった作品 | 19:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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#文アル読書12『春の鳥』

 以前からリクエストは出してあったのですけれど、まさかこの時期に通るとは思っていませんでした。
#文アル読書12 国木田独歩『春の鳥』
嬉しいかな、嬉し哉。

 『春の鳥』は私の初独歩で、これで独歩さんが好きになったのでした。
主人公の元教師は下宿先の白痴少年・六蔵と出会い、
少しでも社会人と共生できるようにと教育を試みる、
といった粗筋です。

 うちの道場は先生が何でも引き受けてくるもんだから、
私は専門知識を持たないですが
自閉症の子とか多動性の子とか、
なんて言うんだか知らないが突然大声を上げたくなっちゃう性格の子とか、
新人さんで入ってくるとみんな一緒に面倒を見ます。
教育とか指導ってどこまで必要なの?って、
一般に普通、と言われている子どもと対している時でさえいつもそう思う。

現代人が車を使うようになって、江戸時代の人たちのように早く長く歩かなくなったように、
六蔵よりも数が正確に数えられたり、鳥の名前を多く覚えられたりすることによって、
かえって数字では読めない世界が理解できなくなったり、鳥の思考が聞こえなくなったのは
私たちの方なのではないかと思う。

今、『独歩病床録』を読んでいるのだけれども、
幾種類もの薬を飲んで、社会から隔離されて生き長らえている、
その事が人間にとって本当に「自然」な状態なのかどうか、
独歩が悩んでいる下りがある。

余計な事(教育)を入れることによって、子ども/人間の可能性を奪ってやしまいか、
本当にそれは「自然」なことだろうかと自問するのだ。

ルソーの言う「自然状態」は人間社会、「文化」がある上での「自然」なのだが、
天野貞祐が
「文化という語は耕作(culture)という語源を持ち、自然に対する言葉で、
原自然に人工が加わり人間の知識技術によって開拓され育成されたものが文化である。」
(『真実を求めて』雲井書店1950)と言っていたのを思い出す。

私たちは、文化を大事にし過ぎる余り、一羽のカラスが同じ空に生きていることをつい忘れる。
自然の子・六蔵はそれを繋ぎ止める為に来て、
『春の鳥』の「私」はそれを受け取ろうと尽力した人の絵に見えるのだ。

| 面白かった作品 | 09:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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最近の話。

 本当は、ご心配下さってメールやメッセージを下さった方一人ひとりにお返事を書きたくて、
実際何度も途中まで書きかけたんですが、
交通事故って予想以上に色々手続きしないとならんのね。
そんでもってまあちょっとお返事がままならないままずるずるし始めましたので、
近況置いておきます。

この所、それなりに楽しんで暮らしてはおりますが、
「いつもと違う生活」の連続なので、
「私のいつもの生活」をお知らせ頂くのが大変有難くて嬉しいです。
どうもありがとう。

  この所は国木田独歩とTVドラマの『CRISIS』が楽しみですよ。
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| 近況。 | 19:54 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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枕席方丈

 この所、介護士さんとか、脳外科医とか言語療養士とか弁護士とか、
今まで実際に会うことの少なかった仕事を間近に見ることが多くて、
その着実さに感動します。
エキスパートってのは、かっこいいなあ。

 そんな中、相変わらず暇見つけてはちまちま文アルやってます。
最近、絶版になっていた独歩最晩年の作『独歩病床録』が、
国立国会図書館のデジタルデータで読める、
ってんでちびっとづつ読み砕いています。
結核に倒れた独歩の口述筆記なので、
書き写した者の癖なのか、噛み砕いている余裕がなかったのか、
結構ぽんぽん難しい単語や古い言い回しが多くて、
現代語に書き直しながら読んでいます。

「何故に神は地に降らざるや
神は自覚なりと思ふ、否呼。
神の道は鳥の路を尋ぬる如く難し。」

「余の前に千里を説くなかれ。
百里十里なお説くなかれ。
余は枕席方丈の吾が世界この他に無し。

とか、いいねえ。
これが36歳の書く文か。その熟成ぶりに感嘆する。


 で、それとは別に今頃『木更津キャッツアイ』を夫婦で見て馬鹿笑いしたりしています。
剣道も読み聞かせも座禅もお休みして、毎日病院へ通って、
もっと毎日不安と疲労と悲壮感が漂う生活になるかと思ったんですが、
まあそれなりに今の生活も楽しいよ。

| 未分類 | 11:22 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ICU

 なんだか長く更新しないのも気分が悪いので近況だけ。

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| 近況。 | 00:00 | comments(-) | trackbacks:0 | TOP↑

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完結。

『五段のご』0110.jpg
完結しました。
お付き合い有難うございました。

| 絵日記 | 00:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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サクラサク

 なんだか天気が悪くて桜が咲いては散り、咲いては散りですな。
『サクラサク』 (ザ・コブラツイスターズ)

 いやもう、ほんとにどうでもいい話なんですが。

 一時期お絵描き出来なくなって、他者評価が怖くなってしまったので
拍手機能も何も全部外したんですが、
最近になってまあ少しはいいかな、とお絵かき投稿サイトPIXIVに
『五段のご』をぽつぽつとUPしておりました。
そしたら、漫画部門のデイリーランキングに入ったそうでね。
431位なんて、別に報告もいらんびみょーさでナンなんですがね。
評価されたくて気合入れて勉強して精力尽くして描いてた『あるでばらん亭』の時に、
こんなの来たっけかなあ、とやや複雑な気持ちに。
絵日記、ほぼアタリすら入れない筆の一発描きを、てれーっと描いているだけなんですが。
デッサンとか目を引く構図とか、一切考えてないんだけど。
・・・え?どゆこと?

そんなこといってたらrakugaki374.jpg
4年前に描いたこんなカットが出てきて、
なんかこう、私の努力って何だったん?とかちっと恨めしく思ってみたりなんだったりしたのでした。
『剣道場(うち)の子供たち』

 そしてまあ、以前描こうと思ってお蔵入りさせた漫画の、
年表だけ使いたいんだけど、どこ仕舞い込んだか思い出せん…。
作り直しは勘弁したいのだが。

| 近況。 | 21:58 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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