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おひさまのかたち

日々つれづれ。剣道・読み語りなど

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「木を叩く」

ただいま、積読消化中。
・『藤村詩集』島崎藤村(新潮文庫)←「落梅集」後半。
・『星の文人 野尻抱影』石田五郎(中公文庫)←第10章戦後復興の辺り。
・『木に学べ』西岡常一(小学館)←第2章。
・『巌流島・藤十郎の恋』(くもん出版)←巌流島読了。

積読中。
・『坐禅のすすめ』内田昭夫(内田昭夫個人出版)
・『玉川大学剣道部50年史』玉川大学
・『孔雀船』伊良子清白(岩波文庫)

他に読了3件。
なんだか前回入ってなかった本がぽろぽろ増えておるように見えますが
気にしない気にしない。

 藤村詩集は、序文でえぐられた感じがあって、突っかかっても時間がかかっても読み続けておりまする。
(例の部分はまだ検証中。) 曰く、
「生命は力なり。力は声なり。声は言葉なり。新しき言葉はすなはち新しき生涯なり。」


 先日、師範から父兄にお話しがあって、その帰り、
色々フクザツな思いでページを立てていたら

「知らざりし道の開けて
大空は今光なり
もろともにしばしたゝずみ
新しき眺めに入らん」

と言われて、なんだか目の先が吹き抜けるような感じになりましたよ。
現況高速回転中で、不安が強くて、何等状況は変わらないのだけれども。


 100分de名著が今アウレリヌスの『自省録』で、
岸見先生の講義が分かり易くて好きなのですよ。
「悲しいことと、それを厭な、辛いことと思うのは別の話なのです」
と言われていて、そこを分けるのは難しいのだけれど、
一緒にしない、してはいかん、と言い聞かせておりまする。

 職場の友人のお勧め?というか、仕事の都合で
近所の学校の校長先生が書いた教育論を読みました。
著者の校長先生は独歩さんと同じ大学卒だし、
学も地位もない私としてはそれなりに期待しておりました。
不登校の子どもに寄り添う姿とか、活動を起こそうという姿勢は立派だと思うのだけれど、
でも、えぐられない。

 他に読了した『火の車雑記帖』で、心平さんが著者の千代吉さんに
「そういう時はね、電信柱にお話しするんだよ。おでこをくっつけてさ、
そうしたら、電信柱の心が聞こえてくるよ」って云うのだ。
その言葉を聞いた千代吉さんの中に、八木重吉の

「木を叩く
真理よ 出てこいよ」

っていう詩が蘇る場面がある。
千代吉さんは小学校しか出ておらず、
戦後に闇の魚屋をやって糊口をしのぎ、転々と職歴を重ねていた人だ。

 八木重吉はキリスト教詩人で、独歩さんより短命で、やはり南湖院で亡くなっている。
草野心平と交流があった人だ。
Eテレの「にほんごであそぼ」に出てくる
「こころよ」の歌の歌詞を書いた人だ。
この歌も、私は初めて聞いた時からすごく好きだった。

 なんだかもうそれはとてもじゃないけれど黙っていられなくて
久しぶりに手を動かした。
もう大した力のない絵だけれど。
でもあれから数日経つけれど、まだ腹の中でつぶやいている。

「木を叩く
真理よ出てこいよ」


人の気をえぐる、って、なんだろうな。

| 読書録 | 23:50 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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卯月上旬の話。

 読み本が藤村の『落梅集』後半に入りました。
『寂寥』という詩の後半部分なんだけど、つっかかっておりまする。
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③と④が明らかに人物を指していると思われるので、①と②の部分もそうだと思うんだけど、
誰のこと言ってるんだかが分からない。

③パトモス、離れ小島
→エーゲ海の島でヨハネがキリストから啓示を受けた場所なのだとか。
キリスト教の創始の部分を指していると思われ。
④安房の生まれのあまが子
→日蓮上人が自分のことをそう称しておられたそうで、
毘藍の風、は世界の初めと終わりに吹く風のことだそうで、
法華経、または仏教の創始のことだと思われ。
・・・とすると①と②って誰なのだ?

①ヒント1、雪山、山岳地方にいたことがある
①ヒント2、薬学に関係している?
②ヒント3、楚(BC11世紀~BC223)の時代の人、
②ヒント4、左遷されて、または追われて揚子江近くに住んだ?
後ろ二人がキリスト教と仏教なので、禅宗の達磨(ヒント1が当たる)か、
儒教関係かなあ、とも思ったんだけど、時代が微妙に違うような。
なんてのをぐるぐる漁っているのでひとつの詩が全然読み終わらない。

 あとは、積読してた『火の車 板前帖』と交互読み。
「火の車」は草野心平がやっていた飲み屋の屋号。
開店翌日にもう経営難で仕入れが廻らないような、そんな店。
延々借金と酔っ払いと草野心平の喧嘩話なんだけど、読んでいて飽きない。
理論とか社会性とか常識よりも、情が先に立っているところが楽しい。
そんな生き方で生きていられる所が愛おしい。

 少し前に買って読んでいなかった『剣道日本』の平常心特集号、
斎村五郎の所を読んでいたんだけど、これも喧嘩ばっかり、流石は「喧嘩五郎」。
(斎村は明治20年生まれなので、文豪で言うと谷崎とか山本有三とかと同い年の剣豪。)
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寮の同室の「足の宗助」・中野宗助が他校の生徒と決闘だと言うので、
斎村五郎とその親友・市川右門が加勢に行く話。
(中野は斎村より年上で、喧嘩に明け暮れた斎村を止めに回った側だ
と言うんだけど、結構な数、喧嘩話に出てくるので、
これはもう彼自身も喧嘩好きだったんじゃないかと思っている)
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決闘相手がなかなか来ないので、探しに行った斎村が先に相手をやっつけちゃう。
そして後日、その復讐に闇討ちを喰らった市川右門の仕返しに、また出かける斎村五郎。
剣聖・斎村―――!!

 ドラマとかでサラリーマンがきーきーがなりあってるのは
もうこの所特に耐性が無くて、観ていて辟易してしまうんだけど、
こういう喧嘩話は楽しく読んじゃう。
文字だからかな、それとも根に持ったり鬱になる感じと縁遠いからかな。

以下、映像作品の感想

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| 面白かった作品 | 00:28 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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弥生の読書

 新元号が決まりましたね。
権力者の恣意が入る云々、という怖い噂も聞いていたので、
まあ美しいので良かった。
春休み中のお花見日和ですが、桜の下に人気がない気がするのは、
花粉症の為ですかね?
38円の缶コーヒー買って旦那さんと花見してきましたよ。
そこはかとなく楽しい。

 先月の反動か今月は全然冊数を重ねてません。
読んだものも漫画ばっかり、みたいになりましたな。
ちょっと積読が増え過ぎて減らしたい所です。
んでも心配性が強くなってくると、
つい本を無駄にかばんに突っ込む癖が出て
読みもしないのに抱えて歩く本が増えるんですが。

読み途中
・『藤村詩集』島崎藤村(新潮文庫)←「夏草」後半
・『星の文人 野尻抱影』石田五郎(中公文庫)←まだ結婚したばかりの辺り。
・『ノースライト』横山秀夫(新潮社)←今読了。

積読
・『坐禅のすすめ』内田昭夫(内田昭夫個人出版)
・『木に学べ』西岡常一(小学館)
・『火の車 板前帖』橋本千代吉(ちくま文庫)
・『玉川大学剣道部50年史』玉川大学
・『孔雀船』伊良子清白(岩波文庫)

3月の読書
読んだ本の数:4
読んだページ数:905

黄金の腕環 流星奇談『黄金の腕環 流星奇談』
天狗党・押川春浪の児童向け小説。3人の娘が夜の森、流星の落ちた所に何があるか探検しに行く話。
冒頭は良質の昔話、児童小説を感じさせる文体。
非常に短編なので、凝る場所も無かったのかも知れませんが、
オチにもう一ひねり欲しいなあ。
読了日:03月07日 著者:押川 春浪


宮本武蔵宮本武蔵
うちの子ども達が「宮本武蔵」を知らなかったのがなかなか衝撃だったのですが、
説明しようにもあまりに伝説の多い人物なので、
何かまとまったものを探していました。
吉川英治、更に石ノ森解釈の入った武蔵だがとても分かり易くて良いです。
アクション場面の迫力は圧巻で、素晴らしい。
現在電子以外は手に入りにくくなっているようです。
日本の財産「漫画の王様」の名作なのに、勿体無いです、
出版業界、新しいくず本を作って売れないと嘆くよりこういう本の再販を。
読了日:03月10日 著者:石ノ森 章太郎

MUJIN -無尽- (6巻)MUJIN -無尽- (6巻) (ヤングキングコミックス)
非常に詳しい考察と知識量だと思うのだが、説明的部分が多くなっていくのが気になる。
漫画で見せて欲しいなあ。
試合の部分は、実に良く考えられていると思うし、
剣道を知らない人にも分かり易く、というにこういう表現になるのかもしれないのだが、
なんだろう、刀と手の間に紙一枚挟んでいる印象を持ってしまうのは気のせいか。
あとがきにあった榊原鍵吉、もっと出してー!出してー!!
読了日:03月21日 著者:岡田屋 鉄蔵

ゴールデンカムイ 17ゴールデンカムイ 17 (ヤングジャンプコミックス)
相変わらず面白いなあ!
キャラクターが増えてきたら分散して行動し始めた。
分かり易い。
明治村で金カム展が開催されたり、アイヌ文化の紹介本が出されたり、
留まる所を知らず文化の啓発がなされるのは素晴らしい。
ちょっと違う、を楽しく理解できるのこそが「面白い」なのだと常々思う。
読了日:03月21日 著者:野田 サトル

| 読書録 | 16:33 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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月末の映像化作品。

スミマセヌ、下書きの段階でUPしちゃったよ。
上げ直し。

韓国映画『西洋骨董洋菓子店』 3/24 
原作の漫画は初回の連載から読んで惚れ込んでいた作品。
過去にアニメ化とTVドラマ化しているのだけれど、
製作側にジェンダーに対する認識が浅く、んー、
素直に評すれば、酷い出来の作品で、
どちらも1話を最後に観るのを止めていた為、
韓国版もずっと観ないでおりました。
・・・何故これが日本で出来なかったのだ・・・!
全4巻を2時間でまとめる為に常連のお客さんの話を
悉く端折り、急いだ感は否めないし、
所々ミュージカルタッチにする辺り、バカっぽいドラマ化少女マンガの変なリスペクトはあるんですが、
それでも、これだけ画像的にもお話的にも本質的なキャラクター造形についても、
原作にある愛がふんだんに感じられる。
あちらの人は、日本文化に対するリスペクトが凄い!
後半30分のまとめ方はこう来たか!というつじつまの合い具合で、
大変満足でございましたよ。

・TVドラマ『二つの祖国・後編』 3/24
原作未読、前編は録画してあったものの、見る時間なく後編へ。
役者さんの演技はどれも素晴らしいのだけれど、
あの巨編を何故この時間にまとめちゃったかな。
各場面に余韻が無く、説明を受けながら美術館を早足で廻る感じ。
勿体無かった。
余韻を作る余裕が無いから、ゆっくり話すことに時間が使えず、
みんな怒鳴り合うことで感情表現する。
今の私は結構それキツイ、疲れる。
重いドラマだからこそ、幸せな瞬間をひとかけづつでいいから
それぞれにちゃんと描いて欲しかった。

 うちの師範が最初に剣道を教わった中村藤吉は、
丁度この時代の人で、差別を受けて学校にも行けないでいた日系移民に
日本文化と教育を与えたくて渡米して剣道教えて廻った人なので、
興味があるんだよ。
英語の資料が多くて読めないんで、ちゃんと勉強してないんだけどさ。

・TVドラマ『砂の器』 3/28
原作読了済。
んー、んー、んー?
これも2時間でまとめてしまうために、重要場面を色々削り落としてしまった感じ。
らい病については、最も有名な映画版・1974年以降、らい病患者を映像化する事で
差別を助長したくない、という理由で作者サイドからストップがかかっているのだそうで、
それは分かる。
だが、では何故これを映像化するの?
現代に舞台を移したのなら、移したなりの理由が欲しかったなあ。
独歩さんの『窮死』を20年ぶりに読んだ時に、
明治に書かれた100年前の小説が、「ああ、これは今の話だ!」と思ったんだよね。
「初めて読む本は100年前のものでも新作」って読み聞かせで云う。
知らない作品を知る糸口になるために、今人気の役者さんとか、最新の技術を使って
別ジャンルへの翻訳はとてもとても大事なことだと思っていて、
私にはそれは出来なかったのでより憧れるのだけれど、
別ジャンルに移行する為に削る処や足さざるを得ない所が出てくるのも仕方ないんだけど、
根本の所を変えない、って云うのは難しいんだなあ。

 明日は現代版『明智小五郎』をやるそうで、楽しみにしておりまするよ。

| 面白かった作品 | 23:29 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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女子会。

 女子会、今回は稽古会の方。
主催の律子先生曰く8年目だそうで、私は初回からの参加の1人。
普段稽古しているうちの道場は、
有段者の現役女子が非常に少ないので、年1~2回のこの会はとても楽しみだ。
この所隣の道場に五段受審中のお友達がいて、この人と剣道がそっくりでとても楽しい。
どっちも技という技の練習がことごとく苦手で、
それぞれの道場でそれぞれ別の先生に同じ言葉で注意されていた。
全然環境が違うのになんでこんなに似るんだろう。
そして何故学生時代お互い演劇部。

 今回は、六段受審中の香織ちゃんが直前の合同稽古会で筋を捻ったというので欠席。
(ということは立て続けに稽古会はしご予定だったということである。よくやる。)
最後の地稽古は病み上がりだった律子先生が休憩に入ったので、
私とよし子姐さんが元立ちに上がりましてな。

 っていうかさ、五段取りました、とか云ってもうちの指導陣では私が常に一番下っぱだからね。
上に立つことなんてまずないのさ。
そりゃ子ども相手じゃ別だけども。
それでも五段とって1年も経ったら「まだひよっこで」とか云ってちゃイカンのだろうな、と思うし、
三段取りたい、って人相手なら稽古相手位役に立てるよー、と思うから立つけどさ。
そうか、「もう下っ端で下手糞ですみません」、
って云うのが許されないお年頃になっているのか?と一抹の不安を抱えたのでした。

・・・最近、コテ面当たるようになってきたけども。
それ、基本過ぎて技とかいわないしな。
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 翌日のうちの稽古で、八段受審組のうちの師範2人に褒められて、
「お!女子会利いてるな、今日は調子いいなあ!」といわれて調子に乗って、
この間六段になられた私と同じ新人指導担当の先生に稽古お願いして、
全く、一本も面が入りませんでしたヨ。
ちーくーしょー!

| 剣道 | 22:32 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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三寒四温。

 今日はすごく暖かい。
昨夜は凍えるほど寒かった。
その前の日はまた暖かく。
ゆきつもどりつ、ゆあゆよーん。

 3人に勧められたら読む、ことにしている本、今は『藤村詩集』読んでおりまする。
超絶技巧。
独歩さんは「歩く」作家で、歩く速度で哲学を描く所が好きなのだけれど、
藤村はただ「歩く」を1万の言葉で表現する感じ。
脳の壁がぐいぐい押し広げられる。
賢治は硝子、
白秋は魔術師、
中也は浪漫、
心平は蛙。

 『夏草』の「晩春の別離」という詩がよかった。
   
               九つの
  芸術(たくみ)の神のかんづまり

かんづまり、というのは神様の集まり、という意。
藤村の時代、九芸術はまだ提唱されていなくて、
七芸術(絵画、音楽、舞踏、文学、彫刻、演劇、建築)に最新の映画を足したものが
八芸術として扱われ始めたかどうか、ぐらいの頃で、
私はそれに漫画を足して九芸術と勝手に言ってるんだけれど、
彼の九芸術はなんだったのかなあ、と思いを馳せてみたりする。

それから、しばしば出てくる

 なあやまりそかなしみそ

という言葉の意味が判らなくて、「な」が何にかかるのか、
古文に詳しい人に訊いてみたりもしたんだけど、暫く意味不明だった。
今日、急に意味が繋がった。
そういや、藤村は自分の詩をどういう音、音訓で読んで欲しいかを詳しく指示していて、
詩集なのにルビが結構多い。
これは音読すると総ての文字が75755になるように文字数を揃えている。
語感を揃える為に非常に厳選して慎重に抽出している具合が
空恐ろしいんだけど、
ある頁で「汝」のルビに「な」を振っている。
つまり、「汝の誤りだ悲しみだ」の意だ。
ここを漢字じゃなくてひらがなにしたのも、意味があるんだろうな。

 さて、詩集が思った以上に超絶技巧過ぎてちょっと疲れが入ってきたので、
『星の文人 野尻抱影伝』と交互に読んでます。
以前知らなかった文士関係が分かるようになってきているので面白いよ。
ハーン先生(小泉八雲)とか坪内逍遥とか、もうホントにその時代に生きてきた人なんだなあ、と思う。
独歩さんの死にショックを受けた抱影さんのお義母さん(当時はまだ上司の奥様)が
当時珍しかったダリアを山ほどくれる所とか、素敵。

 文豪ゲームで、宮沢賢治の回想が追加されていたのに気をよくして
ブルカニロ博士編の所、漫画に起こそうかと思ってカリカリやっていたのだけれど、
一部3点透視で描きたい構図があって、
折角デジタルで描いているだからと、デジタル定規を使い始め、
使い方をすっかり忘れていて混乱し、
そもそもどういう構図を起こしたかったのか段々に迷走し、
すっかりやる気が胡散霧消して途方に暮れておりまする。
もう一旦放棄するか。
・・・昔はそういって翌日がつがつ完成させたりしたもんだが、
もうこのまま放置な気がする・・・。
絵に対する集中力がないなあ。
まあ、それはそれでなんだけれども。


 韓国映画『西洋骨董洋菓子店』 3/24
を観た話はまた後日。

| 近況。 | 00:24 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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弥生の上半期、映画とかのまとめ。

 何だか急にぽつぽつ見ています。
読む本がどんどん偏り、共有する友達がいなくなって行くので、
せめてこう、他の人のお勧めを、と思ったのですが、
駄目ですな。
根本的な所がずれているのか、どんどんずれが大きくなっていきまする。
あくまで私の感想で、更にネタバレありです、ご注意。
 どんな作品でも、そこから「面白い」を感じられた人が一番偉くて尊いので、
私の感想と違ってても勘弁してやって下さいまし。

・韓国映画『グエムル-漢江の怪物』 3/2
 友人のお勧め。韓国映画って苦手であんまり見なかったんですが、これは面白かった。
感想は賛否両論あるようですが、私はかなり高得点。
産業廃棄物の不法投棄から生まれた怪獣に襲われた女子高生。
その父親(平時はいい年こいて親の財布から小銭をくすねるダメ親父)が、娘の為に立ち上がる話。
この家族は、それぞれいろいろ駄目な所があるんだけど、目標が出来た時の家族愛と一体感が心地良かった。
食事の場面、好き、じんわりする。

・『カメラを止めるな!』 3/8
 金ローで。
前評判も高く、それなりに期待していたのだけれど、途中で挫折。
最初の40分で女の悲鳴に飽き、次の20分で、
馬鹿プロデューサーの思いつきだけの条件に合わせて話を作らねばならない製作陣、
というのに心底辟易して挫折。
そうやって作られる本が多過ぎるので、全然ギャグに見えなくてダメだった。

・韓国映画『新・感・染』 3/10
ゾンビもの、閉鎖空間パニック映画。
ゾンビものに興味はなかったんだけれど、『グエムル』が楽しかった夫が借りてきたので一緒に見た。
パニックものなので、いろんな人が出てくるんだけど、
根底に家族愛があって、どの人にも必ず大事なものを描いていて、そこが良かった。
仕事で家族を顧みないお父さんとか、
企業で上司の言いなりになって災厄を招いてしまう人とか、
そういう所は日本と変らないな、と思った。
あと、何で感染するのか、感染したらどうなるのか、が
一目で分かるような書き方をしている所はいいな。

・『ペイルライダー』 3/11 クリント・イーストウッド
 少し前の『15時17分、パリ行き』がとても面白かったので、
この所イーストウッドはあると見ることにしている。
1985年の西部劇。
日本の時代劇と同じで、あちらの西部劇は
勧善懲悪、悪いものがちゃんと成敗される具合がいいな。
ごちゃごちゃいろんなシステムとか生活に足される前の、
シンプルな社会を描いている所も登場人物の心情に気持ちを割けていい。
最初反発していた人たちが、神父の姿を見た途端に好意的になる、という場面があるのだけれど、
チャップリンの『偽牧師』にしろ、
トルストイの『人はなんで生きるか』にしろ、
ウーピー・ゴールドバーグの『天使にラブソングを』にしろ、
あちらは宗教者に対する絶大な信頼があるなあ。
先日、何故宗教者は話がうまいのか、みたいな本が出たそうだけれども、
この所、葬式なんかで会った宗教者の話にまるで感銘を覚えなくて、
それはそれで私の心がひしゃげているのだけれども、
尊敬を得られる、というのはすごいことだよなあ、と思ってしまった。

・『陸軍中野学校』 3/14 市川雷蔵 1966年
 雷蔵の『破戒』が良かったので、現代モノで、と思って借りた。
当時大人気で第5作まで作られた作品。
古いモノクロ映画にありがちな音声の弱さが全くなく、場面の展開も早い所は現代的でよい。
ただ、当時の大衆娯楽としてはそれでいいのかも知れないし、
実際こんな感じだったのかもしれないけれど、
スパイ養成がかなりザル。
子どものスパイ大百科を有り難がって見せられている感じだった。
だまし討ちのようにスパイ養成所・中野学校に連れて来られた一期生が、
立派な軍人になることやそれぞれの夢を抱いていたのに、
何故こんな日の目を見ない方法を、と嘆く場面があるんだけれど、
上司が「お国のために命を捨ててくれ!」と熱弁すると、みんな納得して熱に浮かされ、
ミスを犯した仲間に総勢で自決を促すようになっていく。
映画の舞台の「一億火の玉」時代の風潮だからなのか、
映画の製作された「日本はもはや戦後ではない」時代の心得なのか、
何にせよ気色悪いことこの上ない。
主人公・ミヨシはたった1年のスパイ教育で、あっさり恋人も母も捨てる。
何物にも揺るがない、仕事の出来る男を描きたかったのかもしれないけれど、
現代の私から見ると、共感する所の何もないこと甚だしい。
007みたいなアクションを期待していた訳ではないんだけど
(雷蔵さんは本来殺陣が見せ所というのでちょっとは期待したけど)、
暗号解読にしても、情報を得る方法にしても、技術を見せる場面がなくて、期待外れが大きかった。
その辺は『ブリッジオブスパイ』とか、『スパイゾルゲ』とかが圧倒的に面白い。
こちらのは、失踪した恋人の捜索の為に参謀本部に入り込んで行く彼女の
スパイ化の方がよっぽど怖くてわくわくした。
途中、彼女の勤める外資系会社、としてコンドル先生の三菱1号館(再建前)がチラッと出てくるので、
それはもう大感激でしたけれども!

・TVアニメ『グリッドマン
 息子が最近お気に入りの連続アニメ。
他にもお勧めの人がいて、最初分からなくても見てみるかー、と付き合ったんですが、
????が増えていくばっかりでした。
感情移入できる人が誰もいない・・・。
特に要となるアカネちゃんが駄目だ。
執着とかこだわりは諸刃の剣だからね、コダワリが強い私がずれてんだろうけど、
特に好きな訳でも欲しい訳でもないのに、延々壊されていくのを見るだけってのは楽しくなかったよ。
人気番組だそうなので、かっこいい所、面白い所を見つけられない私の方が勿体無いんだろうな。
それでも家族に一応付き合っていて、あと2話で完結予定。

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如月の読書。

 1月の反動か、久々にがつがつ読んでました。
読み終わっていないので上げてないけど途中の本も幾つか。
以前はこんだけ読んだらプットアウトしないと腹具合がもやってたまらなかったのですが、
もうずっと絵筆はピクリともせず呑む一方、ブラックホール状態。
大丈夫か、私。

2月の読書
読んだ本の数:14
読んだページ数:1929

おすすめ紙芝居400冊)おすすめ紙芝居400冊~こんな時はこの紙芝居を (紙芝居入門テキスト・セット)
これは非常に便利。季節ごと、作家ごと、ジャンルごとで検索でき、おおよその時間と特徴が添えられていて、とても見易いし、調べ易いです。
後ろの、紙芝居作家が歩んできた紙芝居との歴史がまたキューンとします。
読了日:02月07日 著者:

紙芝居-共感のよろこび 紙芝居-共感のよろこび (単行本図書)
紙芝居講座前の事前学習用。読み会所持本。
読了日:02月07日 著者:まつい のりこ


花のき村とぬすびとたち 前編花のき村とぬすびとたち 前編 (ほのぼの新美南吉ランド)
季節は、中に潅仏会が出てくるので、4/8前後に読めるとベスト。
ドリフコント的面白さのある前編。前編だけで10分越えるので、時間に余裕のある時に使えると良い感じ。
読了日:02月07日 著者:新美 南吉,水谷 章三

花のき村とぬすびとたち 後編花のき村とぬすびとたち 後編 (ほのぼの新美南吉ランド)
12分。親分の変心してく様が可愛らしい。終わった後で、「このあと親分どうなったろう」「子分達どうしたろう」と自然に話題が出たので、とても良いつくりになっていると思う。
読了日:02月07日 著者:新美 南吉,水谷 章三

平和のちかい平和のちかい―「原爆の子」より (平和かみしばい)
読み会の研修に。絵の迫力と恐ろしさに、戦争ではなく近年は災害でこういう怖い目にあった子供も沢山いるよね、と話題に。戦後復興の娯楽をになった紙芝居ならではのジャンルでもあると思う。
読了日:02月07日 著者:稲庭 桂子

あーと いってよ あーあーと いってよ あー (幼児絵本ふしぎなたねシリーズ)
読みの研修会でお勧めされたという本。なるほど、子どもたちでやったら楽しいかも。実際読んだ人が苦戦していたが、騒がしくなって「あー」が止められない、と嘆いていた。なるほど、そういうこともあるのか。
読了日:02月07日 著者:小野寺 悦子

田舎教師 (新潮文庫)田舎教師 (新潮文庫)
前半、丁寧過ぎる地元描写が間延びしていて辟易したが、後半一気読みだった。全然明るい話でない。
金がなくて進学できず、稼いだ金は親の借金に消える。むしろ現代の閉塞感に近いと思うのは私だけか?
清三の咳が出始めてから、精のつくものを、と近所の人が色々持ってきてくれるが、治療の一環としてお札や祈祷が登場する。
結局彼の病は回復しないままに終わるのだが、新時代の鉄道の開通で幕が閉じる所に、新しい時代の到来を感じて開放感があった。
読了日:02月08日 著者:田山 花袋

ミステリと言う勿れ (4)ミステリと言う勿れ (4) (フラワーコミックスアルファ)
継続購入中。巻末登場の新キャラ、ガロ君に似ていると思うのは血縁関係なのか、同志だからなのか、または全く関係ないのか、気になる。整君は毎度、今迄で最も筆者の気持ちを代弁しているキャラだと思う。整君の雑学の幅の広さに、つまりは筆者の幅の広さに舌を巻く。
読了日:02月10日 著者:田村 由美

北原白秋――言葉の魔術師北原白秋――言葉の魔術師 (岩波新書)
昨年の『赤い鳥』100周年、童謡100周年、と白秋が取り上げられることが続いた機に読んだ。膨大な言葉の選択の可能性、白秋が触れる機会のあった本が刊行された年や事件との照らし合わせ、考察が充実していて面白い。詩や短歌に見られるあえかさを指摘し、限定し、具体化する様が、今まで読んでいた作品を研ぎ直すような楽しさがあった。
一方、白秋の大きな部分を占めると思われる童謡や子供向け作品についての考察が殆どなく、そこを期待して手に取ってしまっただけに残念だった。
読了日:02月15日 著者:今野 真二

帰去来帰去来
ずっとさわやかな恋愛小説だと思って読んでいた。実際、明治後半当時の列車事情に詳しく、旅情に溢れている。
旅の途中に想われる幼馴染の話は胸がキュンとしたものだ。
最終章1つ手前の急展開に驚く。
ただ、最後の最後に入れてくる科白が国木田独歩の真骨頂である。
こういうこと言わせちゃうから好きになっちゃうじゃないか。
同名のタイトルで太宰も似たような(故郷に帰って嫁さんを探す、的な)作品を書いているらしい。そっちは未読。
読了日:02月19日 著者:国木田 独歩

剣道日本 2019年 3月号剣道日本 2019年 3月号
剣道家、剣道指導者の読むべき本の特集。
まあ、なんというか試合巧者と呼ばれる人たちの本棚の浅いこと!情けない。
流石に年配の先生ほど研究熱心でよく読んでおられる。
波多野先生の、「剣道関係者は剣道の本はよく読むが、藤村とかは読まないんだよなあ」というのに惹かれ、今藤村を読み始めている所。
復刊してからの剣道日本は特集がとても良い。毎回購入している。
読了日:02月20日 著者:株式会社 剣道日本

エコール・ド・プラトーン 1エコール・ド・プラトーン 1 (torch comics)
この時代の文士人間関係に興味があって読んでみた。
直木の人柄、菊池寛の描き方などは印象どおりで面白かったのだが、雑誌が出来る盛り上がりとか、震災後の世界観とか、作品に吸引力が乏しく、やや読みにくかった。
読了日:02月21日 著者:永美 太郎

私という猫  ~終の道~私という猫 ~終の道~ (バーズコミックス スペシャル)
WEBで連載されていた作品、12年かけて描かれた野良猫の一生、完結編。
ああ、とうとう終わってしまった。
地上で世界で行く抜く壮絶さを垣間見た。
「猫は可愛い」だけでは済まされない、類を見ない唯一の猫漫画。
読了日:02月22日 著者:イシデ 電

Old West Old West (アクションコミックス)
西部劇短編集。読みきりで毎話違う形で盛り上がりと緊張感があり、面白かった。
絵も丁寧で、素晴らしい。
読了日:02月24日 著者:前田 千明

鼻紙写楽)鼻紙写楽 (ビッグコミックススペシャル)
凄かった・・・。読んでいる間、江戸に生きているみたいだった。立場によって人の名前や呼び方が変るので、知識のない自分には飲み込むのに少々時間がかかったが、その手間も含めて引き込まれる感じだった。冒頭の連続幼女誘拐殺人事件から、お江戸を揺るがす事件に繋がり、市井のエネルギーの元となった絵草子や芝居文化に話が広がっていく。これは続きをもっと読みたいなあ。
読了日:02月28日 著者:一ノ関 圭

『剣道指導者体験記』
子ども達の体験作文大会を毎年行っている団体から出たもの。
う~ん・・・。面白くない。誰に向けて書いているのだろう。
子どもの作文の方が知的好奇心と実体験に溢れていて楽しいのは困ったもんだ。
2月28日読了・埼玉県剣道道場連盟

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