おひさまのかたち

日々つれづれ。剣道・読み語りなど

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新調する眼鏡

 子どもたちの昇段審査の応援に行って、
(お陰さまで、学校行事の延期で受けられなかった一人を除いて全員合格でした)
眼鏡のレンズが経年劣化で傷だらけになっているのに気がつきました。
こういうの、一度気になってしまうとそのままにしておくのは中々つらいのですよね。
結局、新しい眼鏡を新調しました。
以前と比べて、随分安くなったとはいえ、ド近眼には懐は中々手痛い。
人間の脳は視覚からの情報伝達は70%を超えるそうですから、背に腹は代えられませんがな。
とはいえ、度数は同じで、レンズの傷がない新しいものになっただけなのに快適この上ないですな。


 始めて読んだドナルド・キーン。
凄いなあ、外国の言葉をこれだけ理解して愛してくれるのは、有難いなあ。
独歩さんとその周りの自然主義の所を読みたくて借りてきたのだけれど、結局全部読んでしまった。
それぞれの作品に愛を持って褒めている所がいい。
日本人の批評家に難しい所のように思う。

私が以前、徳田秋声の『新世帯』を読んだのだが、
地味だし、鬱々としているし、主人公にもその奥さんにも一向共感できなくて
ちっとも面白くなかったのだけれど、
キーンさんの評論は「そういう褒め方もあるのか!」という良さの見出し方が上手くて、
感心しましたよ。

 とはいえ、文豪の妻として悪妻と名高い(近年見直され再評価されておりますが)
物書きでない漱石の妻に関しては、
欝でヒステリーが強く、漱石の手に余った、という書かれ方をされていたのですが、
漱石の神経耗弱振りを見ると仕方ないよ、というか、奥さんよくやったよ、などと思いましたぞナ。
漱石がひどい音痴だったのは有名な話ですが、
神経症の人は音に過敏で無駄に疲れ易いので、
客観的に音を拾えないのはそういうところもあったのかな、と思ったりなんだり。

 白樺派の終焉までの主な作家と作品を伝記のように書いていて、
そのそれぞれに面白かった感想があるのだけれど、
そのいちいちを書いていても退屈でしょうから、まあ、端折ります。
これは「近代・現代篇二」なのだけれど、芥川や「赤い鳥」「明星」辺りが出てきていないので、
次の巻位は読んでみるのもいいなあ…。
…などと思ってみたら、九巻まであるのね、コレ。
…ま、ちょっと他のも読みつつ、ね。

集英社
発売日 : 2013-06-05

で、今読んでいるのがコレ、『銀鉄』モノ。
高橋源一郎さんはこの所水が合うのか、読み始めて数行でぐいぐい引きずり込まれる感じで楽しい。
これ、563頁もあるので少々強敵ですが。

 坐る方は、また呼吸数100で20分超える位に戻ってきました。
でも全然集中していない。眠かったり無駄が省けなかったり。
それでもまあ、やらないよりマシ、と思って続けるようにしていますがね、質はひどく低い。
何の差でしょうな。

ちまちま毛虫描いていますよ。
始めた限りは、終わらせてやらんとイカンからね。
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| 読書録 | 19:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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神無月

えっ!? ・・・・・・10月?
…なんか今年はほんとにあぶくのように月日が消えていくなあ。

 息子が事故に遭って、退院して、「生活、なんか変わりました?」って聞かれた時に、
「いや、取り立てては何にも」って答えた気がするんだけど、

全然違うよ!

何だもう、生活一変しちゃってるよ。
何故それに気が付かなかったんだ、私。 
もうどっか麻痺してたんだな。と最近になって気が付いてきたんですが、
どう戻していいのか戻せるんだか、ちょっとよく分かりません。
何で5時に起きて間に合わないんだ。

 昨日、久しぶりに道場に行って、子どもたちと素振りして来ました。
ほぼ5ヶ月ぶり。
半分、息子の監視ね。
みんなで素振りして、月末土曜だったから着装練習やって、
5ヶ月ぶりに新人指導30分位やっただけなんだけど、ちょっと楽しかった。
可愛いな、子ども!

今新人指導お願いしている先生が「座学の方は出来なくて…」っておっしゃるので、
五戒のいっこ目と、静坐をちょっとやる。
「呼吸の数をゆっくり数えましょう。長く、ゆっくりね」
って言うんだけど、どうあっても「数が多い方が良いに違いない」と思うらしくて、
「止め」の後で回数を聞くんだけど、「34回!」「60回!」とか、
必ず、後で答える子の方が数が多くなる。
一番年かさの子が流石に「あれ?」と思ったらしくて、
「先生は何回だった?」と訊いて来た。
「私は、3回」
「さんかい!?」
可愛いな、ちくしょう。

9月の読書
読んだ本の数:5
読んだページ数:1118

東京の三十年 (岩波文庫)東京の三十年 (岩波文庫)
読み終わってしまった。生活がにじみ出ていて、激変の明治の様子がまざまざ分かる。先に死んだ独歩や眉山の話が何度も出てきて、生き残った者の悲哀というか、楽しかった時代の愛惜の念が感じられてしんみり楽しかった。
読了日:09月09日 著者:田山 花袋


故郷七十年 (講談社学術文庫)故郷七十年 (講談社学術文庫)
駄目だ、後半斜め読み。
柳田が勧めて書かせたという花袋の『東京の三十年』は有名になった作家の悩みや失敗や逡巡が見えて面白かったが、こちらはもう過ぎたことを振り返っているだけで、老翁の感情が枯れて書かれているので入り込みにくい。自分でも言っているが、交遊録などは自分も含め、「この有名人は知っていて当たり前」を前提に書かれているので、明治・大正に詳しくないと難しい。
彼の専門分野・土着の妖怪や文化史についての研究裏話はまだ読めた。
読了日:09月26日 著者:柳田 國男

つまんない つまんない (MOEのえほん)つまんない つまんない (MOEのえほん)
もう一歩、「つまんない」をぶち破る一手が欲しかった1冊。
読了日:09月28日 著者:ヨシタケ シンスケ


ねぇ、しってる?ねぇ、しってる?
お話は、よくある「お兄ちゃん寂しい」がテーマの本なのだけれど、絵がいい。実にいい。通常の見開き展開だけでなく、漫画のようにコマ送りでキャラクターが動いてゆく。ぬいぐるみのそら君との会話の場面はじんわりしてしまった。
読了日:09月28日著者:かさい しんぺい


大人にはわからない日本文学史 (ことばのために)大人にはわからない日本文学史 (ことばのために)
面白かった。文学が繰り返し煉瓦の様に積み重ねられて進化して行く具合を仰ぎ見るようだった。上の方に行くほど(新しくなるほど)理解できないブロックもあったが、言葉の変化ってこんな風に見たことないから楽しかった。
読了日:09月30日 著者:高橋 源一郎

| 読書録 | 13:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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知識の日

 ロシアでは新学期にあわせて「知識の日」と言うのだそうですよ。
なんてアカデミックな。

 独歩さんのお誕生日が8月30日だったので、
それに併せて「独歩作品1頁漫画紹介!」、
なんてことをやろうかと(占いでも描くのは良いと言われたことだし)
珍しくせっせと?ペンを握っておりましたら、
仕上げの段階で道具が壊れましてござりまする…。
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タブレットなんてなくても描けなかないよ。
でもまあ、少々気力が折れ易くなっているので、平気平気!とは行きませんがな。
漫画描いたらいいこと万歳、みたいな話、なんだか怪しくなってきたぞ。

 今ちょっと道具を買い換えている余裕がないので、
まあちょっと先延ばしになりますがね、
それまで上げる予定の謎な毛虫をせっせと描いておきまするよ。


8月の読書
読んだ本の数:6
読んだページ数:947

文士のいる風景 (ちくま文庫)文士のいる風景 (ちくま文庫)
 明治から昭和にかけての文豪の生涯をざっと駆け抜けた本。物書きってこんなに居て複雑に絡み合い世相を体現するんだ。そしてどこにでも顔を出している菊池寛。戦前辺りの物書きがやたら薬に走るのは言いたい事が言えない空気もあるのかねえ。
読了日:08月12日 著者:大村 彦次郎


ねんどの神さま (えほんはともだち (27))ねんどの神さま (えほんはともだち (27))
 これはびっくりした。広島出身の那須さんでなけりゃ書けない本だ。子どもの見本になって欲しい大人もみんな読むといい。昔のウルトラマンってこういう話が一杯あったのだが。
読了日:08月12日 著者:那須 正幹


ダンゴムシ―落ち葉の下の生き物 (科学のアルバム・かがやくいのち 2)ダンゴムシ―落ち葉の下の生き物 (科学のアルバム・かがやくいのち 2)
 土を描いた絵本は案外少なくて探すのに苦労した。ダンゴムシだけでなくて、それと共生する他の虫たちも描かれており、生態系として掴み易いのがいい。
読了日:08月12日 著者:皆越 ようせい


ゴールデンカムイ 11 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 11 (ヤングジャンプコミックス)
 面白かった。稲妻強盗の話はどこかで読んだことがあって、史実とのコラボを上手く使っているなぁ、と思った。これだけ強烈なキャラが色々出てくるのに主人公たちの存在感が全く薄くならない所が凄い。
読了日:08月18日 著者:野田 サトル


うちの神が毛深いうちの神が毛深い
以前まんがらいふで連載されたものの収録と新作。楽しい!
キャラが今までと違ってアイコンのようにくっきりしていて面白い。この毛深い猫神様は、居ると非常にうざいと思うのだが、冬場あのハラでモフモフしたくなるのは私だけか。
何の役にも立たず、ででーんと居据わるだけ、ってのはどこの猫も同じか。…は!じゃあうちの猫も付喪神に…ならないか。
読了日:08月20日 著者:イシデ 電


昆虫―驚異の微小脳 (中公新書)昆虫―驚異の微小脳 (中公新書)
 正直、私の脳では実験についての説明や数式は全くもって分からなかったのだけれど、昆虫の構造の凄まじさは実によく伝わった。人間以外の高次な生命体と意思疎通が出来なくとも、せめてもう少し尊重する世界で在れと望む。
読了日:08月22日 著者:水波 誠

(これを読んだ後日、ツイッターでアゲハチョウの畸形の話を見かける。
蛹の時にうまく変態できなくて、頭部だけ終齢幼虫のまま成虫化した固体だった。
つまり、黄緑色の単眼を持つ、葉をかじる口を持った頭で、
身体は普通のアゲハチョウなのだ。
複眼を持たないから状況把握が出来なくて飛べず、
葉を食べても蜜を消化する用の胃しか持たないので
生き延びることは出来ないだろう、との話だった。
脳の異常に拠って起こったのだろうという話で、
つくづく生き物の生態って不思議だと思った。)


アリになった数学者 (月刊たくさんのふしぎ2017年9月号)アリになった数学者 (月刊たくさんのふしぎ2017年9月号)
 私は数学が分からない。でも、数学のことを数学の気持ちになって分かろうとすることは可能なんじゃないだろうか。数学者がアリのことを分かろうとするように、世界もまた別の生き物の意思で思考を分かろうとする気持ちは必要なんだ。
読了日:08月22日 著者:森田真生

| 読書録 | 22:05 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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わたくしの感桿の外

すきとほってゆれてゐるのは
さっきの剽悍な四本のさくら
わたくしはそれを知ってゐるけれども
眼にははっきり見てゐない
たしかにわたくしの感官の外で
つめたい雨がそそいでゐる

(宮沢賢治「小岩井農場パート9」)

私はこの詩が大好きで、未だにだいたいそらんじて引き出せます。
その前まで小岩井農場を歩いていたのに、
ここから違う世界の小岩井農場を歩いている気がするのです。
そしてずっと、「感官」って何だろう、って思ってた。

 この所、昆虫に限らず「脳」って何だろう、「感情」ってどこにあるんだろう、
などと思っておってですな。
こんな本を読んでおりましたよ。
著者 : 水波誠
中央公論新社
発売日 : 2006-08-01

ま、内容は科学的な脳の構造とその働きについての話なんですがな、
出て来たんですよ、「感官」。
この本では、「感桿」ですな。

「感桿」は昆虫の個眼の光受容部位である。
各視細胞から伸びた微絨毛が出来て集合してできた構造で、
ここに光を吸収する視物質が含まれる。
(『昆虫―驚異の微小脳』第3章)

賢治の書いたのは「感官」で、言葉としては「感覚器官」を指します。
でもこれは確実にただの「感覚器官」ではなく、「感桿」の方が意味が的確で、
そっちの方が言いたかった事に近いように思えるのです。
「わたくしはそれを知ってゐるけれども
眼にははっきり見てゐない」んだから。

なんてこともない話ですがね。
何十年もかけて、まさかそんな所で答えを得るとは思わなかったので、
私には衝撃だったのですよ。

「それ」を思惟せぬ者によって「それ」は思惟される。
「それ」を思惟する者は「それ」を知らず。
「それ」を理解するものは「それ」を理解せず。
「それ」を理解せぬ者によって、「それ」は理解される。

にちょっとにてる。

 さて、唐突にコミティアに一般参加して獲て来た戦利品については
また後日。

| 読書録 | 22:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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すき間の時間

 近所の本屋が潰れて、正直「せめて客がお願いした仕事はしてくれ」な本屋さんだったので、
擁護の仕様もないのだが、それにしたって代わりの本屋が出来る訳でないので不便している。

 自転車で20分のA本屋に行く。
探す本がないので店員さんに訊くが、即座に検索してくれて、
店内の在庫状況、発注後の取次搬入日までだいたいでお話してくれる。
接客態度はいつもながら完璧である。
リニューアルオープン後、3分の1ほどのスペースに輸入雑貨を置くようになって、
本の並びに遊びが減ったので、好きだった建築史や画集、剣道や思想本の品揃えが大きく減ったのが惜しい。
岩波文庫は定期的に入れ替えているのか(買切だから売れるまで不動になりやすいのだが)、
それなりに揃いが良くて楽しい。
小学生が新刊コミックの所で、お小遣いの都合で1冊にするか2冊にするかを散々迷っていて可愛かった。
店内放送でクリスマスプレゼントにハリポタ最終巻の宣伝。
本を読んでの宣伝内容で、ポップの代わりにこんな手もあるのか、と思う。

 B書店へ。元々半雑貨屋。
ここもリニューアル後、書店自体の規模縮小。
コミックはコミティア作家が出しているような、小規模出版社のちょっと拘った本に特化するようになった。
以前からちょっと興味のある、横山光輝の『殷周伝説』の箱入全巻セットがあってときめく。
8500円か。小川忠太郎の『剣道講話』と同じぐらいなんだよなあ、などと迷いながらはしごを降りる。
県民の日で中学生が怖いもの見たさのような感じで覗いて変わった漫画を話題にはしているが、
手に取っている様子は無かった。
まあ、それはそれで楽しいが、今欲しい本がなかったので諦める。
ここも奇書コーナーが削除された模様。
UMA博士と話を併せたくて勉強するような本がなくなってしまったのは少々痛い。

 C書店。ここも1年ほど前にリニューアル。
ここは本棚を足し、カフェスペースも作った。
音楽に気を使って流行歌のピアノインストにしているようだが、耳をツンザク大音響である。
どれにしようか、考える余裕すらない。
本棚を足し、本の種類は一応増えたが、やはり建築史と剣道関連本はなし。
思想史系は「やさしく」とか「初心者の」とかそんなんばっかりである。
巨大面平は何箇所かあったのだが、どっちも同じ本で同じ積み方で面白みに欠ける。
ただ、目的の本はここで見つかるのだ。

 うちの秋入団の6年生で、お父さんがリバ剣組、残り稽古の間をじっと静坐して待っている子がいる。
そりゃまあ、大人の稽古を見るのも勉強だが、始めたばかりの子供にはつらかろう、と思ってた。
もう一人の秋入団の3年生といまいち馴染まないので、
お互いの好きなもの嫌いなものを3つづつ言い合って私に報告しに来なさい、
という課題を出したら、案の定、例の彼は嫌いなものに「算数のテスト、きのこ、待つこと」と挙げてきた。
好きなものは「漫画、ゲーム、給食」と言うので、
「よしじゃあ先生、残り稽古の間読める、面白い漫画持って来てあげよう」
ということになった。
12歳の彼が面白いといいな、と思って沖田総司が12歳の所から始まる新撰組の漫画、
ヒラマツミノルの『アサギロ』(小学館)を持って行くことにしたのでした。
今の所、大当たりのようで、よしよし。
長くなりそうだから買うの辞めてたんだけど、まあ、あんなに楽しそうなら続き買ってもいいかな。
ってんで本屋に走ったのでした。

| 読書録 | 23:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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