おひさまのかたち

日々つれづれ。剣道・読み語りなど

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映画感想と更新情報

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『五段のご』更新しました。
絵日記、ページを減らそう減らそうと思っているのにどんどん増える。
「ネームを削れ~、無駄を削ぎ落とせ~」って言ってた頃の呪いじゃないか?」
なんて夫に言われておりまするが。
絵を描き始めると、気持ちは救われるが、寝ないで描くので体力的にどんどん削れる。
麻薬のようだ・・・。

 遠藤周作原作、マーティンスコセッシ監督の映画『沈黙』
読み友達誘って見に行きました。
(絵日記で描こうと思っていたが全然そこまで行かない)

 友人と同じく、原作を読んだのは20年ほど前でした。
でも見ているとどんどん画像が思い起こされる。
原作を画像化するとしたら、この上ない正確な映像化だったと思いますよ。
隠れキリシタン弾圧の話なので、拷問シーンがあります。
苦手な人はご注意を。
以下、ネタばれ感想。


正確な映像化、だったと思います。
でも幾つか気になった点が。

 季節感がなかった。
一応、お月見の場面が唯一描かれておりましたけれども。
日本で暮らしていると、どうしてもその場面を欠かすことが出来ないように思います。
貧しい農家で信仰されるキリスト教を描いていて、
農作物の収穫、および季節感が描かれなかったのは実に勿体無い。
また、パードレ達が季節を越えることによって
日本のキリシタンと親交を深めていった感じがあまり描かれなかったのは、
日本人の監督でなかったからなのかなあ、と思いました。
季節感を描く、というのは情緒を描く事で、
情緒は、科学とは対極の、つまり宗教とか心に近い所にあるように思うのです。

『沈黙』作中で最も美しい言葉、予告編にあった
「人間がこんなに哀しいのに
主よ 海があまりに碧いのです」
それが削られていた。

法華経信徒だった宮沢賢治が血を吐きながら言った
「あなたの方から見たら
ずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やつぱりきれいな青ぞらと
すきとほつた風ばかりです」
と同じ台詞だと思うのです。
仏教者の言う「火裡之蓮(かりのれん)」も同じ。

宗教者の壮絶な所は、
厳しい状況にあってもそこに美しさを見出す力を持つことが出来ることにあるように思えます。
映画は、過酷な弾圧を正確に書き出してはいたけれど、
キリシタンである幸せとか、優しさとかの書かれ方は薄かったかなあ。

 あとは、英語圏の監督には何の不思議もないんでしょうが、
日本人英語喋り過ぎる。
昔の人は、他の事入れなかった分、頭良かったですけれども、
窪塚洋介の演じる役は、非常に知能が低くて、意気地がなくて、小ずるい男の印象で、
それでも神は救う、という宗教の奥深さに感嘆した覚えがあったのだけれども、
あんまりべらべら英語を使いこなされると、
まあ、あいつは頭がいいからな、とか小市民な私はひねてみたりしてね。

 色々書いちゃいましたが、
 形のないものにこだわる人間の究極的な感情ってなんだろう、って
ぐるぐる考える。
脳みそ全開で廻す感じで、見て損はない映画でしたよ。

| 剣道 | 11:16 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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